2006 Fiscal Year Annual Research Report
運動+食事制限プログラムが肥満者の血液流動性に及ぼす影響
Project/Area Number |
16700484
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中垣内 真樹 長崎大学, 大学教育機能開発センター, 准教授 (10312836)
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Keywords | 血液流動性 / 減量プログラム / ウォーキング / レジスタンストレーニング |
Research Abstract |
運動を実践することによって、血漿粘度の低下、赤血球変形能の亢進、血小板の過剰な活性化の抑制などが起こり、血液流動性が改善されることが推察できる。生体内の毛細血管を流れるのは全血であるが、近年、毛細血管と同じ径を持つ流路に全血を流して血液流動性を測定する新たな装置(毛細血管モデル:MC-FAN)が開発され、そこで得られた研究成果が注目を浴びている。健康情報が氾濫する中、血液流動性、いわゆる血液のサラサラ度が運動によって改善されるとの情報が一般に広がりつつあるが、実際のところ、全血での血液流動性について運動の影響を縦断的に検討した報告は少ない。全血での血液流動性と食事に関する先行研究は、特定の食品に焦点を当てた研究が多く、栄養バランスのよい食習慣についての検討はなされていない。本研究では肥満者を対象に3ヵ月間の減量プログラム(運動+食事制限プログラム)を実施し、バランスよい食習慣や運動の実践、さらには運動の種類の違いがMC-FANで測定した血液流動性に与える影響について検討した。食事制限のみの群(31名46.7±9.9歳)、ウォーキングと食事制限群(25名46.8±9.0歳)、レジスタンストレーニングと食事制限群(14名45.0±4.1歳)の結果、血液通過時間(血液流動性)は各群とも減量プログラム前に比べて有意に短縮した(それぞれ-4.4±8.6秒、-7.4±5.0秒、-7.2±10.7秒)。また、食事制限のみに比べて、運動実践を併用した方が有意に短縮した。運動の種類による違いはみられなかった。本研究の結果から、栄養バランスのよい食習慣や運動の実践は血液流動性を改善すること、さらに、食事と運動の併用が有用であることが示唆された。
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