2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700493
|
Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences |
Principal Investigator |
岡田 希和子 名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 助手 (00351213)
|
Keywords | 高齢者 / 栄養 / 咀嚼 |
Research Abstract |
調査対象は、大学病院外来受診者のうち、本研究調査に書面にて同意を得られた159名である(男性41名、女性118名、平均年齢73.1±9.0歳)。 調査項目は、咀嚼機能、栄養状態、身体機能である。 咀嚼能力については、色変わりチューインガム(LOTTE社製)を用いて、1分間通常の咀嚼を行い、ガムの発色度を、分光測色計(CM-2500d KONICA MINOLTA社製)を用いて測定した。 分析には、統計ソフトウェアSPSS11.0J for Windowsを用いて、有意水準は5%とした。 対象者の性別における、年齢、栄養状態、咀嚼能力、口腔内診査、身体機能、咀嚼および食欲についての主観的評価の結果は、身長(p<0.001)、体重(p<0.001)、握力(p<0.001)、骨密度(p<0.001)、AMA(p<0.001)、ヘモグロビン値(p<0.001)、TSF(p<0.01)、AC(p<0.05)、咀嚼回数(p<0.05)に、有意な男女差がみられた。 一般に栄養状態の指標の一つとされる、BMIの分類別(グループ1<18.5、18.5≦グループ2≦25、25<グループ3)における結果は、その3群間で有意差を認めた項目は、年齢(p<0.05)、握力(p<0.01)、骨密度(p<0.001)、天然歯数(p<0.05)、Δa*値(p<0.05)、歩行速度(p<0.05)、AC(p<0.001)、TSF(p<0.001)、AMA(p<0.001)、ヘモグロビン値(p<0.01)、リンパ球数(p<0.001)であった。 色変わりチューインガムを用いた咀嚼能力測定結果の、25パーセンタイル値、75パーセンタイル値の分類別における結果(25パーセンタイル値≦Δa*21.81、50パーセンタイル値=Δa*27.3、Δa*31.73≦75パーセンタイル値)は、天然歯数(p<0.001)、咀嚼回数(p<0.001)、1回あたり咀嚼能力(p<0.001)、年齢(p<0.01)、握力(p<0.01)、機能歯数(p<0.01)、歩行速度(p<0.01)、AC(p<0.01)、主観的咀嚼評価(p<0.01)、骨密度(p<0.05)、TSF(p<0.05)、AMA(p<0.05)、ヘモグロビン値(p<0.05)に、有意な差がみられた。 パイロット調査の段階であり、今後、さらなる調査を必要とする状態である。
|