2004 Fiscal Year Annual Research Report
傾聴ボランティアが施設高齢者の生活の質と人生受容に与える効果に関する研究
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16700506
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Research Institution | Nippon Bunri University |
Principal Investigator |
野崎 瑞樹 日本文理大学, 経営経済学部・経営経済学科, 講師 (90322429)
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Keywords | 傾聴ボランティア / 施設高齢者 / 関係性 / 質的データ / 育成 / 負の効果 |
Research Abstract |
平成16年4月から平成17年3月まで、本研究のプレ調査として研究代表者が、大分市内にあるデイサービス事業所に週1回通い、施設利用者に対する傾聴ボランティアとして活動を行った。各回での活動の結果、聞き取った内容をデータ化する作業を現在続けている。本研究のデータ取得のためには、施設利用者との関係性の構築が必須であり、当初の予定よりも時間がかかっている。 また、平成16年4月より、随時、研究資料として書籍、論文を取り寄せ、理論的背景の整理、質的データの整理方法の検討、指標の精緻化を行っている。さらに、平成16年7月の日本老年社会科学会第46回大会、および平成17年3月の日本発達心理学会第16回大会では、本研究内容に関わる多様な知見に接し、研究手続き、分析方法に関する多くの情報を得た。 平成16年10月より、本研究のプレ調査の支援を依頼する研究支援者(学生)の指導を開始し、施設利用高齢者との接し方、傾聴ボランティアとしての態度等について訓練を行った。平成17年2月から3月にかけて、この研究支援者とともにプレ調査を行い、現在データ分析を行っている。本調査の結果は、日本文理大学紀要第33巻2号(平成17年10月発行予定)に投稿を予定している。 本研究の現在までの成果として、傾聴ボランティアの実施可能性が確認された。しかし、実施の際には「関係性の構築」が必須であり、十分な時間をかけて施設利用者と接し、信頼関係を築く必要があった。こういった活動を臨床家の訓練に取入れるなど、傾聴ボランティア育成には多様な方法が考えられる。また、学会等では傾聴ボランティアの負の効果についてもわずかながら検討されており、本研究における傾聴ボランティアにおいても実施の注意点を明確にするよう検討中である。
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