2005 Fiscal Year Annual Research Report
C型慢性肝炎のインターフェロン治療時におけるビタミンE・CおよびEPA投与の効果
Project/Area Number |
16700514
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
村上 泰子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助手 (90326413)
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Keywords | C型慢性肝炎 / インターフェロン / ビタミンE / ビタミンC / エイコサペンタエン酸 / リバビリン |
Research Abstract |
【目的】 C型慢性肝炎例では肝の炎症,肝組織への鉄蓄積,あるいはインターフェロン(IFN)治療中でのIFNやリバビリンの作用により酸化ストレスは増大しており,このことが病態進展や治療効果の減退に影響を与えると予測される。本研究の目的はIFN治療時におけるビタミンE・CあるいはEPA投与の(1)総合的抗酸化能あるいは治療効果に及ぼす影響(2)免疫に関与するリンパ球・単球リン脂質脂肪酸組成や免疫関連指標に及ぼす影響(3)溶血性貧血の赤血球膜保護を介した抑制効果について検討することである。 【研究実施計画】 PEG-IFN+リバビリン併用療法を実施する同意の得られたC型慢性肝炎患者に対しビタミンE・Cを同時投与し,さらにEPA(1,800mg/day)投与群(n=10),非投与群(n=10)を設け,血液検査値,リンパ球・単球,赤血球膜脂肪酸組成,免疫関連指標(細胞百分率B細胞百分率,TH1/TH2,PHAによるリンパ球幼若化検査)について12ヶ月間(0,1,2,3,6,12ヶ月,終了後3ヶ月)の経過観察を行う。 【研究実施状況】 本研究は厚生労働省「臨床研究に関する倫理指針」に従い,実施病院の治験審査委員会の承認を得た後に実施している。 6ヶ月までの経過観察において,非投与群では赤血球膜リン脂質アラキドン酸/EPAモル比とリンパ球数との間に負の相関関係が認められ,EPA投与によりこの比率を低く抑えることによってIFN治療の副作用である血球減少が抑制できることが示唆された.
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