2004 Fiscal Year Annual Research Report
食物繊維を強化した高齢者用冷凍寒天ゼリーのテクスチャーについての研究
Project/Area Number |
16700532
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Research Institution | Teikyo Junior College |
Principal Investigator |
石原 三妃 帝京短期大学, 生活科学科・食物栄養専攻, 講師 (30290109)
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Keywords | 冷凍 / 動的粘弾性 / 寒天 |
Research Abstract |
寒天を試料として用い、寒天単独、多糖類1種類添加、多糖類2種類添加のゲルを調製し、冷凍前と冷凍解凍後ゲルの性状について検討した。各種冷凍前ゲルを、ガラスリング中に各測定用の大きさに成形し、上部を塩化ビニリデンフィルムで覆い、-25℃で24時間放置したものを冷凍ゲル、冷凍ゲルを10℃のインキュベーター内で6時間放置したものを冷凍解凍ゲルとした。破断試験を行う際は、山電製のレオナー(RE-3305、RE-33005)を用い、破断特性として破断応力、破断ひずみ、破断エネルギーを求めた。動的粘弾性測定は、東洋精機株式会社製のレオログラフ-ゲルを用い、動的粘弾性を求めた。調製ゲルの観察より、ネイティブジェランガムは単独でゲル化し、1%(w/w)冷凍解凍後の性状は良好であった。ネイティブジェランガム単独ゲルは、1%(w/w)と同濃度の場合、塩化カルシウムを添加すると、冷凍前ゲルの動的粘弾性値は低くなった。塩添加ゲルは、冷凍解凍後のゲルでは試料の形状変化が大きくなった。寒天にネイティブジェランガムを添加すると、解凍ゲルの離しょうは寒天単独ゲルより少なくなり、動的粘弾性はわずかに増加した。寒天1%(w/w)にタマリンドガムを添加したゲルでは、1%(w/w)より多くタマリンドガムを添加すると調整した冷凍解凍ゲルの構造は弱く測定不可能であった。寒天、タマリンドガム、グリセリンを混合したゲルでは、グリセリンの混合量が10%(w/w)および20%(w/w)のゲルではタマリンドガム添加量による動的粘弾性への影響は明確ではなかったが、グリセリンの混合量が30%以上の冷凍解凍ゲルは、強いゲル構造を形成した。
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