2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16700533
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Research Institution | Iida Women's Junior College |
Principal Investigator |
友竹 浩之 飯田女子短期大学, 家政学科, 講師 (90300136)
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Keywords | 山羊乳 / タンパク質 / カゼイン / アレルゲン / 単クロン抗体 |
Research Abstract |
【研究実績】 1 Urea-PAGEにより、乳タンパク質中のα_<S1>-カゼインを分離する泳動条件を確立した。 ゲル中に尿素を含んだ、Urea-PAGEではα-カゼインとβ-カゼインが完全に分離するため、牛乳と山羊乳のカゼインの組成が明らかに異なることがわかる。山羊乳をα_<S1>-カゼイン含量の高いタイプ、中間のタイプ、低いタイプ、まったく含まないタイプの4グループにグループ分けをするためにもUrea-PAGEは有効である。今回、日本ザーネン種とシバ山羊の乳汁各10サンプルを分析したが、どのサンプルもα_<S1>-カゼイン含量の低いタイプに属することが明らかとなった 2 内部標準物質を用いたSDS-PAGEにより、乳汁中の主要タンパク質を定量した。 内部標準物質として卵白アルブミンを用い、既知の濃度の乳タンパク質標準品(α-カゼイン、β-カゼイン、κ-カゼイン、β-ラクトグロブリン、α-ラクトアルブミン)を同時に泳動すると、全サンプル(n=28)に標準物質に一致するバンドが得られ、定量することができた。 3 乳汁が胃内で凝固する条件で、粘性を測定した。 山羊乳は牛乳より粘性が低かった。 4 牛乳と山羊乳の分離カゼインを試験管内で人工消化させ、時間毎に消化の様子を調べた。 主要カゼインの消化に大きな差は見られなかった。 乳清を含めた全乳の消化性実験を行ったところ、山羊乳のβ-ラクトグロブリンは牛乳と同様に消化酵素に抵抗性を示した。 5 α_<S1>カゼインに特異的な単クロン抗体を作製した。 同時にβ-ラクトグロブリンやκ-カゼインに特異的な抗体も得ることができた。 6 5の抗体を用いてELISAを行った 山羊乳は牛乳に比べてα-カゼインの抗原性が明らかに低かった。
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