Research Abstract |
今年度の研究では、我が国の諸文献、図書だけでなく、諸外国の教科目標と教育内容に関する文献調査を行い、開発を目指す総合型カリキュラムの妥当性についての検討をすすめた。 とくに,海外調査においては,オーストラリア,アメリカにおける新しい技術教育の動向についての分析を行うために,グリフィス大学,イリノイ州立大学を訪問し,資料収集を進めるとともに,現地研究者との積極的な意見交換を行い,カリキュラム開発に対する肯定的な,建設的な示唆を受けた。また,双方の国において,学校教育の現状を視察し,新しい教育方法,教材などについての情報を得た。また,中国の現地研究者とインターネットなどを通じて連絡を取り,中国における新しい科学技術教育の動向についても情報を得ることができた。 一方,カリキュラム開発においては,数学,理科,技術の学習指導要領や教科書の分析を行い,共通性の高いキーコンセプトの抽出を進めた。それらをもとに,風力発電,資源利用,植物工場,ロボティクスの4つのテーマを作成し,Hands-onによる体験的で、集団的問題解決が可能な、エネルギ変換-ものづくり教材の開発を進めた。その一部は,教員研修会などで実際に試行し,現職の中学校教師の賛同をえることができた。現在,埼玉大学近郊の中学校の教師を研究協力者として、カリキュラム開発グループを組織したばかりであり、郵送、インターネットを通じた意見交換、議論を進めながら、カリキュラムの原案の作成を進めることにしている。
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