2004 Fiscal Year Annual Research Report
北東アジア地域における環境保全意識の向上・普及政策の整備に関する研究
| Project/Area Number |
16700548
|
|---|
| Research Institution | Institute for Global Environmental Strategies |
|---|
Principal Investigator |
高橋 正弘 財団法人地球環境戦略研究機関, 長期展望・政策統合プロジェクト, 研究員 (10360786)
|
|---|
| Keywords | 環境教育 / 環境教育政策 / 北東アジア / 制度化 / 比較研究 / 環境政策 |
|---|
| Research Abstract |
「北東アジア地域における環境保全意識の向上・普及政策の整備に関する研究」の一年目においては、まず既存の文献や調査レポートの収集とそのレビュー作業から開始した。集められた多くの質的データを用いて、これまで日本、韓国、中国各国で策定されてきた環境教育政策の形成プロセスを整理し、比較できる形として材料を整理した。並行して、環境政策および環境教育政策の形成プロセスにおける量的データの位置付けを分析することを目的として、経済発展と環境破壊を意味するデータを抽出した。そして、環境教育政策という共通の政策目標が、異なる地理的・社会的な条件のもとで、具体的にどのように発生し、どういった環境教育政策が策定されて、そのプロセスにおいてはどのような共通と差異が見られたのか、ということについて、国際比較に基づく考察を行った。
考察の結果、日本・韓国・中国は、社会的、政治的な状況に違いがあるため、環境に関する基本的な法制が確立するまでに、環境教育の取り組みを推進する主体に違いが認められることが明らかとなった。ただしこのような環境教育の推進主体による違いがあるものの、基本的な環境保護法制の整備によって、環境教育の制度化がすすむというプロセスは、これら三カ国で同じ経験をしてきていることが明らかになった。
二年目においては、引き続き環境教育活動を推進するための政策はどうあるべきか、という点について調査、分析、考察を行っていく。
|
