2004 Fiscal Year Annual Research Report
学習者の誤り診断・修正支援をする適応型WBTシステムの構築
Project/Area Number |
16700553
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Research Institution | Tama University |
Principal Investigator |
大森 拓哉 多摩大学, 経営情報学部, 助教授 (80332617)
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Keywords | Web Based Testing / 適応型テスト / バグルール / 誤り修正支援 / ベイジアンネットワークモデル / 教育工学 |
Research Abstract |
1.課題に対する学習者の反応データの収集とその分析 学習者の誤りの事例とその頻度を調査するため、(1)小学1,2年生に対して2桁の数までの引き算の問題についての調査、(2)小学校5,6年生について分数の引き算の問題についての調査、を行った。その結果、誤りのパターンとその頻度のデータを収集することができた。 2.学習者モデルの設計と理解状態の把握 調査データを基に、学習者の知識・理解状態を表すネットワークモデルを構築した。モデルには単純なツリー構造を設定し、単純なアルゴリズムで確率推論ができるようにした。また、学習者の持つ印象や理解状態を表す方法として、そのイメージを顔グラフで表す方法を考案した。この研究成果は、第28回国際心理学会において発表した。 3.項目選択アルゴリズムの構築 学習者の知識を同定するための最適な項目を選択する方法として、まず項目の特性値を計算するためのベイズ的なアプローチによる項目応答理論の推定プログラムを作成した。この研究成果は、日本テスト学会第2回大会において発表した。 次に、学習者に最適な問題を出題するために、大問群(テストレット)の中から最適な項目群を選ぶアルゴリズムを考案した。これはベイジアンネットワークモデルにおいて、項目情報量を最大化する大問群を選択する方法である。この研究成果は、日本行動計量学会第32回大会において発表した。
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