2005 Fiscal Year Annual Research Report
ICTを活用した構成主義の授業モデルと教授方法の開発研究
Project/Area Number |
16700571
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
寺嶋 浩介 長崎大学, 教育学部, 講師 (30367932)
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Keywords | ICT / 学習環境 / 構成主義 / デジタル / インストラクショナルデザイン / 授業設計 / マルチメディア / e-learning |
Research Abstract |
本研究では、大学における構成主義の学習環境を実現させるための授業モデルとその教育方法を開発するために、 (1)構成主義の授業設計の方法とICT活用による支援体制 (2)ICTを活用した構成主義の学習における受講者への効果 の2点を明らかにすることが目的とした。 理論的研究として,わが国の学会誌を対象としてICTの研究動向について,「実態調査」「学習活動のデザイン」「システム開発」「技術導入に関する基礎研究」「運用と評価」から成立していることを明らかにした。その中でも,本研究では「学習活動のデザイン」に焦点を当てて研究していくことの必要性を指摘し,実践研究を行った。 まず,インストラクショナルデザインの理論に関して,先行文献を分析しながら,自分のペースで確実な知識・技術を身につけていく個別形態による「知識・技術習得型学習」と学習者間の教えあいや学びあいを奨励することにより,経験的に知識や技能を身につけていくグループ形態による「経験型学習」を組み合わせた授業モデルを開発した。そして,大学のマルチメディアを制作する情報教育の実習において,実践と評価を行った。さらに同様の授業を映像制作コースに当てはめて実証したり,教材利用に関するログデータに着目し,学習者特性との関連を比較検討する中で,学習者個人に即した学習効果を分析した。 構成主義の教授方法については,「教育方法・技術論」という教職科目において,学生が主体的に授業に取り組むことを意図して,コミュニケーションの場(対面の講義と講義外での掲示板等の利用),コミュニケーションの対象(教員-学生,学生-学生)を組み合わせた授業でのコミュニケーションを複合的にデザインし,実施した授業の評価を行った。自由記述、掲示板上の発言分析,ログ分析を行い,授業内外のコミュニケーションにおいて肯定的に評価された要素と課題を明らかにした。
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