2004 Fiscal Year Annual Research Report
携帯電話・PDAと音声認識技術を利用した聴覚障害者のための対面対話支援方法の研究
Project/Area Number |
16700577
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Research Institution | Tsukuba College of Technology |
Principal Investigator |
三好 茂樹 国立大学法人筑波技術短期大学, 障害者高等教育センター(障害者支援研究部門), 助教授 (80310192)
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Keywords | 聴覚障害 / 対面対話 / 字幕提示 |
Research Abstract |
今年度は下記の事項に関して研究開発を行った. 1.音声・映像・文字情報送受信用の端末を聴覚障害者が所持する小型携帯端末として利用し,広帯域インターネット回線と音声認識技術を用いた支援システムの試作を試みた.小型携帯端末は無線LANに接続し,自由に小型携帯端末を移動できる.また,高品質な音声情報取得ができるように工夫を行っている.そして,字幕を円滑に作成する機能を持たせている既存のシステムと統合した.このシステムでは,速記タイピストのサービスや音声認識によるサービスを遠隔地から受けることが可能なものである.(これらの事項に関しては,本研究実績報告書に記載の4つの研究発表にて報告済みである.) 2.「音声から文字に変換する担当者」の養成プログラムの構築を目指し,その検証実験を平成17年3月から開始した.音声認識技術を利用する場合,健聴者の発話音声を正確に聞き取り,音声認識ソフトウェアに適合した発話方法で復唱する技能には,まだまだ訓練を要する段階であるためである.養成プログラムは話速の異なる意味的に関連性の無い複数の文章で校正されている一群と,実際の講義から映像・音声を取得した一群とがあり,それぞれ5分程度を一まとまりとして複数個用意している.また,現在,修正処理等の訓練も計画中である. 3.筑波大学に在籍する聴覚障害学生1名に対して,ゼミ形式の講義で字幕による情報保障を実施した.集団に対する情報保障の形態と個人に対する情報保障に形態の違いを,各局面の違いも踏まえて明確にしていく手がかりとしたい.
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