2006 Fiscal Year Annual Research Report
衛星画像データを用いた火災後の中央カリマンタン湿地林における森林回復モニタリング
Project/Area Number |
16710009
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
島田 沢彦 東京農業大学, 地域環境科学部, 助教授 (90349811)
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Keywords | 森林火災 / スペクトルメータ / 中央カリマンタン / 泥炭湿地林 / MODIS / 植生指数(NDVI, EVI) / フェノロジー |
Research Abstract |
インドネシア・中央カリマンタンの泥炭地において、現地表面スペクトルおよび、地下水位の計測を行った。スペクトルデータサンプリングは1997年および2000年に泥炭火災の影響を受けた地域であるカランパンガンの草地(2.323207S,114.0165E)において、衛星画像データとのリンクを図るため晴天日の午前中に行った。取得データはハイパースペクトルデータ(325-1,075nm)であるが、LANDSAT、ALOS、QuickBird衛星データなどの波長バンドに対応させるため、青・緑・赤・近赤外線の4バンドに集約した。地下水位データは、カランパンガンの火災跡草地(上記)および森林内(2.34750S,114.03680E)、セティア・アラム森林内(2.32099S,113.90122E)において取得した。現地実測データと広域対応させるための衛星画像には中分解能衛星MODIS (250m分解能)の多時期植生指数画像を用い、現地データと衛星データとのリンク手法開発のための解析を行った。植生指数には16-days植生指数データの正規化差植生指数(NDVI)およびエンハンス植生指数(EVI)データセットを用い、これらを1か月コンポジットデータに変換した。 解析の結果、植生指数変動と地下水位変動との間の関係性が示唆された。2006年3月から9月の結果を考察すると、カランパンガンにおけるEVI変動パターンが地下水位変動パターンと逆であることから、草地および森林部ともに低地下水位時に植生が活性となる、嫌雨性のフェノロジー植生被覆であることが認められた(Shimada et al.,2007)。ただし、火災の影響を受けていない森林地区であるセティア・アラムにおいては、2001年の変動では地下水位とNDVIの季節変動パターンが同期していることから、好雨性のフェノロジー植生被覆であることが認められた(Shimada et al.,2006)。このように現れるフェノロジーの違いが、泥炭蓄積状況を含めた立地環境の推定のパラメータとして利用できることを示唆した。今後は、現地表面スペクトルデータと衛星画像データとのリンクにより、より詳細な地表面被覆状態の広域把握に努める。
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Research Products
(3 results)