2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16710073
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
鈴木 仁志 立命館大学, 理工学部, 講師 (70351319)
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Keywords | ナノ粒子 / 電界 / 成長 / 分散性 / 触媒 / 燃料電池 / カーボン / 粒子サイズ |
Research Abstract |
電界中でナノ微粒子を作製する実験から、酸化物微粒子のほか化合物半導体微粒子、強誘電体微粒子でもサイズコントロールと分散性向上ができることがわかってきた。特に化合物半導体ナノ粒子の創製領域に電界を作用させると、多重双晶粒子が生成されることを見出した。多重双晶粒子はこれまでFCCやダイヤモンド構造でしか発見されておらず、今回初めて化合物半導体ナノ粒子に生成されることを明らかにした。この結果を原子の結合のイオン性の観点から議論し、論文として投稿中である。このほか、ナノ粒子生成の外場の影響を調べる目的でプラズマ中でのナノ粒子生成についても研究し、その成果をJournal of the Physical Society of Japanにて論文として公表している。 燃料電池用触媒として利用されているPt粒子をドライ法によって作製することを試み、Pt粒子をカーボンで包埋して1〜8nmの分散したPtクラスターを作製する方法を昨年度見出した。このカーボン包埋Pt粒子の安定性を調べるためその場観察による加熱実験を行い、従来使用されているPt粒子より安定性に優れることを示した。ナノ粒子特有に現れる接合成長現象からPt粒子の劣化機構を議論し、Japanese Journal of Applied Physicsに掲載された。また、従来燃料電池に使用されているカーボン担持Pt触媒及び担持体としているカーボン単体の安定性に関する研究成果を11月にアメリカ・パームスプリングスにて開催された2005 Fuel Cell Seminarにて発表した。また、ナノ領域におけるMOS構造の安定性のモデル実験として、Siナノ粒子上のAlクラスターの熱的挙動についてまとめたものを7月にドイツ・ミュンヘンにて開催されたThe 8^<th> International Conference on the Structure of Sufacesにて発表した。このほか粒子サイズによる相転移温度、反応性変化などナノ粒子に現れる特異性や、宇宙に存在するダストを実際に作製してナノ粒子成長の観点から宇宙起源物質の生成環境の議論を行い、論文としてまとめている。
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Research Products
(8 results)