2005 Fiscal Year Annual Research Report
自己支持性をもつナノチューブ/ナノ繊維複合膜の作製と応用
Project/Area Number |
16710095
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
黄 建国 独立行政法人物質・材料研究機構, 物質研究所, 研究員 (60373362)
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Keywords | 導電性高分子 / ナノファイバー / ナノコンポジット / ポリピロール / センサー / タンパク質 / セルロース / コーティング |
Research Abstract |
1)天然セルロース類物質(例えば、濾紙)を用い、ポリピロール/セルロース複合体(ハイブリッド)のナノケーブル、あるいはポリピロール/チタニア/セルロースのコンポジットの作製のための重合吸着法の最適化を行った。本技術は、様々なポリマーやナノ物質にコーティング手法として一般化でき、また不溶性の共役ポリマーのナノ構造材料のための新しい方法論を与えるものである。 2)一般に市販されている濾紙は、天然セルロースのナノファイバーからできている。このようなナノファイバーのコーティングにより、生体分子に対して活性な膜が合成された。本研究では、ビオチン/ストレプトアビジンの相互作用を通して、タンパク質を高密度に固定化した。得られたプロティン濾紙は生物学的に活性であり、高いセンサー機能を示した。 最初に、市販の濾紙を構成するセルロースのナノファイバーを被覆するようにナノ厚みのチタニアゲル薄膜が形成された。次に、ストレプトアビジンの吸着活性な表面を与えるように、ビオチンを単分子吸着させた。無選択吸着サイトをBSA(bovine serum biotin)でブロックした後、表面にストレプトアビジン分子が固定された。得られたプロティン濾紙は、セルロース/チタニア/ビオチン(BSA)/ストレプトアビジンの多層構造によって被覆されたセルロース繊維からなる。最表面のストレプトアビジンは、その活性を十分に維持しており、プロティン濾紙は、ビオチンを高感度に検出するセンサーとして応用できる。その検出限界は、蛍光型ビオチンに対し、およそ10^<-9>Mである。ビオチン-4-蛍光体はプロティンシート上で特徴的な緑の蛍光を鮮明に見ることができた。
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Research Products
(3 results)