2004 Fiscal Year Annual Research Report
注視解析に基づく説得型表示からの情報獲得プロセスの分析方法論と広告評価への拡張
Project/Area Number |
16710107
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
青木 洋貴 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (00322090)
|
Keywords | 注視点解析 / 説得型表示 / 情報獲得プロセス / 広告 |
Research Abstract |
本年度は,下記の項目を実施し,それぞれ以下に述べる成果を得た. (1)分析方法論構築に向けた研究の全体枠組みの設定と課題の検討:準備を含め,本研究に関わる全体構想と,研究期間全体に渡っての研究の方向性および実施手順について詳細に検討した.ここでは特に,人間の情報獲得プロセス,ならびに説得(persuasion)プロセスに関する先行研究の成果の調査を実施した.この中で,先行研究の調査に資するため,説得プロセスに関する知見が多く蓄積されているマーケティング分野において著名な国際会議である,ヨーロッパマーケティング会議(The 33^<rd> European Marketing Academy Conference)に参加し,研究代表者の今までの研究成果を発表するとともに,海外の研究者と意見交換を実施した. (2)説得型表示の分類と体系化:「説得型表示」の概念を明確にするとともに,これらの表示を,その目的,対象,表現等に関する属性を整理し,説得プロセスの観点から,この後行う情報獲得プロセス分析に資する形での体系化を行った. (3)意図形成プロセスモデル構築のためのタスク分析の実施:提示された説得型表示に対し,人間が「目標」から「意図」を形成する過程の中で,どのような情報が必要となるのか,といった観点が明らかになるような,一連のプロセスを精緻に記述するモデルを作成した.ここでは上記(2)により決定した分析対象の属性を有する実際の「説得型表示」を取り上げ,これらの制作作業を再現した実験を行い,言質データならびに挙動データに基づきタスク分析を行った.
|