2004 Fiscal Year Annual Research Report
統計的機械学習理論を用いるシステムの信頼性評価法とその応用に関する研究
Project/Area Number |
16710116
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
尹 禮分 香川大学, 工学部, 助手 (10325326)
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Keywords | サポートベクターマシン / 多目的最適化 / パレート曲面 / 最適設計 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
多くの実際問題は相競合する目的関数をもつ多目的最適化問題として定式化される。多目的最適化問題ではすべての目的関数を同時に最適化する解は必ずしも存在せず、そのためパレート最適解が導入される。通常パレート最適解はたくさん存在し、その中から目的関数の間にバランスの取れた一つの最終解を選び出すことになる。しかし、工学設計などの実問題では種々の評価関数の形が陽にはわからず、構造解析、熱解析、流体解析等の数値解析によってはじめて設計変数の各値に対する評価関数値が定められることが多い。このような数値解析には多大の計算時間やコストがかかるため、満足のいく解を得るまでに必要とする解析回数は多くなり、従来からよく用いられた最適化手法の適用は現実的に困難である。したがって、最適設計などの問題においてはパレート最適解を求める際、要求される解析数を減らすことが非常に大事な課題である。一方、多点探索ができる進化型アルゴリズムを用いてパレート最適解の全体を生成する手法に関する研究が盛んになるが、得られた解の多様性の維持や最適性の評価法の解決すべき課題がある。 そこで、本年度の研究ではサポートベクターマシン(以下、簡単にSVMという。)による近似パレート曲面の生成法を提案した。パターン分類や関数近似の手法として提案されたSVMは、非線形写像により各データを原入力空間から高次元の特徴空間に移し、そこで分類超平面を求める。特に、マージンを最大化することによって未知のデータの対する予測の精度が高くなることが証明されている。本研究では、種々のSVMの中から1-カテゴリーを対象とした教師値なしのSVMを利用することに着目し、それを近似パレート曲面の生成法として活用した。さらに、進化型アルゴリズムを兼ね備えることにより、より少ない解析数で、より精度のいい近似パレート曲面が得られることをいくつかの数値例を通じて検証した。
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