2004 Fiscal Year Annual Research Report
被災情報データにもとづく広域救援経路導出決定支援システムの調査構築研究
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16710118
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Research Institution | Kushiro Public University of Economics |
Principal Investigator |
皆月 昭則 釧路公立大学, 経済学部, 助教授 (90363712)
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Keywords | 被災情報 / G-XML / 最適化 / 経路誘導 / ファジィ / GIS / プランニング |
Research Abstract |
実世界の目的に対応する経路を導出するためには、与えられた状況において地形図の重要な位置情報を評価分析して最適化することが必要であると本課題では考える。本課題において、広域圏の救援車両群を被災地まで誘導して適切に配置するという問題解決は、シームレスな情報通信システムを活用し動的被災状況に対応し最適な経路を導出するエージェントと最適誘導支援システムの開発が必要であるため、本年度は、G-XMLの技術成果を利用して試みた。実証したシステムは、平常時のため観光カテゴリーデータを入力して、経路の独自性を検証した。 本システムは、被災時の経路導出の現状の問題点を抽出すると、平常時の最短経路導出手法によるプランニングは、広域圏の救援車両群に対して目的別に各々の推奨経路を与え動的状況に応じて効果的に配置するまでの水準には達していない。よって、本研究では、被災地までの推奨経路を導出する場合は、被災地で得られた被災データよりエージェントがゾーニングして、救援車両種別に対応可能な救援探索範囲基準を生成して経路導出処理過程に反映し、誘導配置するプランニングエージェントシステムを開発するため、17年度も継続して研究開発を遂行する。そのため、まずは、プロトタイプとして、地震が頻発している釧路地域の被災情報GIS(Geographical Information Systems)サーバのデータベースを構築する環境を整備した。そして、各種のカテゴリカルデータより、広域地域の救援関連施設からの被災地までの道路ネットワークのアクセス性や後退距離データをシミュレーションして分析する。よって、これまでの構築した被災情報GISサーバの被災状況時の経路ネットワークと救援に関するデータをリレーショナル処理して、救難経路を導出するための仕様を分析して探索エンジンの条件処理機構を開発する。これは、著者が研究開発して、本年度、観光カテゴリーを用いて検証したリレーショナルデータとファジィ理論および測度の関係を適用した探索エンジンのフレームワークを発展拡張して、震度6以上の被災状況に対応した最適な救援経路を導出することを可能にするものである。17年度は、経路の導出結果の検証では、広域地域の救援車両を被災地へ適切に配置誘導する経路をシミュレーションする。 配信データは、軽量であるためリアルタイムに閲覧する上で有利と考えられる。また、17年度に実装と評価実験を開始するWebサーバのG-XML関連要素は、JISで規定されたベクトル型の標準仕様でコンテンツの二次加工や特定のグループ間のデータ共有が可能であり、さらにクライアント側へ低コストで導入可能なスペックにする。
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Research Products
(2 results)