2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16710128
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
諏訪 晴彦 摂南大学, 工学部, 助教授 (40299029)
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Keywords | プロアクティブ・スケジューリング / ダミージョブ / リアクティブ・スケジューリング / ロバスト性 / 不確定的事象 / when-to-schedule方策 |
Research Abstract |
1.「ゆとり」の定量的表現と評価尺度 スケジュールの「ゆとり」を表現するためにダミージョブの概念を導入し,昨年度に実施したダミージョブの予備的検討および実験を踏まえた上で,ダミージョブの定義・性質を明らかにした(仮想ジョブの名称を今年度よりダミージョブとしている).さらに,ダミージョブに基づくプロアクティブ・スケジューリングのための枠組みを定めた.この枠組みには,ダミージョブをともなうスケジュールの評価尺度と,ダミージョブの挿入方法を含まれる.(研究実施計画の(1),(2)および(5)).一方,適用対象を有限バッファを考慮した多機械のショップ問題へと拡張し,ダミージョブ・モデルがショップ問題についても適用可能であることを数値実験より明らかにした.なお,従来スケジューリング分野で一般的とされるショップ・モデルは無限バッファを仮定している.ダミージョブの概念を視点におくと,この仮定が意味をなさないことが明らかになったことも成果の一つである.(研究実施計画の(3)および(4))以上の成果は国内学会のシンポジウム等で発表した. 2.プロアクティブ・スケジューリング研究の分類整理 昨年度から継続的に文献調査を行い,プロアクティブ・スケジューリングの分類を実施した.過去20年の中で,計画段階で不確実性を考慮したアプローチの報告は散在しており,評価尺度および手続きの観点から既存のプロアクティブ・スケジューリングを整理した.分類整理の結果を関連研究とし,上記1.のダミージョブの概念・性質を主たる研究内容として,投稿論文としてまとめた.今年度内に投稿する予定である.また,生産実施段階における「ゆとり」の利用法として,When-to-schedule方策の検討をさらに進めた.この成果を国際会議で発表し,海外雑誌(International Journal of Production Economics)の掲載論文の候補として選ばれた.
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Research Products
(1 results)