2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16710128
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
諏訪 晴彦 摂南大学, 工学部, 助教授 (40299029)
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Keywords | プロアクティブ・スケジューリング / ダミージョブ / リアクティブ・スケジューリング / ロバスト性 / 不確定的事象 / when-to-schedule方策 |
Research Abstract |
(1)スケジュールのゆとりに必要なダミージョブの挿入量 スケジュールのクリティカル・パスに着目し,メイクスパンTに対して,大きさKのダミージョブ(以下,ダミー)を挿入することを考えた.すなわち,ダミーを考慮したスケジュールは大きさKのゆとりを持つこととなる.ここで,ダミーをいっさい挿入しないことによるスケジュールの遅延コストと,ダミーを挿入すること自体にかかるコストに基づいて,総コストの期待値を最小にするようなダミーの最適挿入量K=K^*を決定するための数理モデルを考案した.また,そのような最適挿入量が存在するための条件を明らかにした.さらに,数値シミュレーションにより,提案モデルの妥当性を示した.以上の成果は,システム制御情報学会誌Vol.20,No.6(2007)にて公表される. (2)不確実環境下におけるリアクティブなスケジューリングの形式モデル. (1)が計画段階でのロバスト性に関する検討に対して,運用段階におけるロバストなスケジューリング戦略ともいえるリアクティブ・スケジューリングについても検討した.まず,リアクティブ・スケジューリングにおける意思決定プロセスのモデル(枠組み)を確立したのち,スケジュール修正時点におけるスナップショットをベースとした形式モデルの構築を試みた.簡単な数値シミュレーションにより,この形式モデルの適用可能性を示した.これらの成果はProceedings of International Symposium on Scheduling 2006 pp.88-93に掲載された (3)ロバストなスケジューリング戦略におけるインタラクション ロバスト・スケジューリングを実現するシステムを考えるときに,ヒトのスケジューラ(スケジューリング専門家)の意思決定プロセスを支援するような枠組みを明らかにする必要がある.とくに,スケジューラ・インタフェースの在り方,支援システムにおけるインタラクション設計についても,プロトタイプの実験システムを構築した上で思案した.しかしながら,端緒的な議論にとどまり,今後さらなる研究を実施する必要がある.
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Research Products
(1 results)