2005 Fiscal Year Annual Research Report
トラフグゲノム資源を利用した,メフグの体液組成維持機構の解析
Project/Area Number |
16710145
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
加藤 明 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (40311336)
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Keywords | トラフグゲノム / 体液 / ホメオスタシス / アレイ解 / イオン輸送体 |
Research Abstract |
【目的】 トラフグ(Takifugu rubripes)ゲノム資源を生理学の研究に効果的に利用することを目的とし,淡水と海水の両方で生きることができるトラフグ近縁種のメフグ(Takifugu obscurus)に着目して解析を行った。 体液の恒常性維持に関わる遺伝子は,生きる環境が淡水か海水かによって発現パターンと発現量が大きく変化する。その発現量の変化を指標に分子生物学的・生化学的・細胞生物学的手法を利用して重要遺伝子の特定を試みた。 【結果】 体液組成の恒常性維持に関わる遺伝子の網羅的スクリーニング: 淡水と海水に適応したメフグのRNAを用いたマクロアレイ解析とサブトラクションライブラリーのスクリーニングを現在進行中である。 腎臓の違い組織学的違いの発見: 腎臓の組織切片をメフグとその他のフグで比較したところ,メフグだけが尿の塩濃度を希釈する部位である遠位尿細管を有することを明らかにした(BMC Physiol.2005)。メフグと他のフグの遺伝子発現の違いを利用して,現在,遠位尿細管特異的に発現して尿の希釈を行う遺伝子の特定を試みている。 淡水フグの皮膚に特異的に発現するタンパク質の特定: フグの皮膚で低浸透圧に応答して合成されるタンパク質を多数特定した。現在,構造決定を試みている。 体液組成の恒常性維持に関わるホルモンとその受容体の同定: 近年存在が明らかになったadrenomedullinファミリーの受容体遺伝子ファミリーをゲノムデータベースから同定し,構造決定,発現部位の同定,及びリガンド親和性の決定を行った(Am. J. Physiol. 2006)。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] NHE3 in an ancestral vertebrate : primary sequence, distribution, localization, and function in gills.2005
Author(s)
Choe KP, Kato A, Hirose S, Plata C, Sindic A, Romero MF, Claibome JB, Evans DH.
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Journal Title
American Journal of Physiology 289(2)
Pages: R575-R585