2004 Fiscal Year Annual Research Report
同時代における幾つかの「イメージ作りの論理」を鍵とするマニエリスムの再解釈
Project/Area Number |
16720020
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
足達 薫 弘前大学, 人文学部, 助教授 (60312518)
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Keywords | マニエリスム / 美術 / イタリア / 絵 / 彫刻 / イメージ |
Research Abstract |
1 海外での資料調査および資料収集 平成16年9月4日〜19日にかけてローマ(イタリア)に旅行滞在し、資料収集および資料調査を行った。ローマ国立中央図書館、アメリカン・アカデミー図書室、国立カザナテンセ図書館、ローマ大学「ラ・サピエンツァ」図書館および美術史学科図書室で、イタリア美術史および思想史、哲学史に関する1次・2次資料を渉猟し、マニエリスムとの関連性について考察をした。 2 国内での文献資料の収集と研究 科学研究費補助金で購入・収集した文献や古辞書(なかでもアカデミア・クルスカ編集の7巻辞書、1805年と、ピローラ編集の『学芸・技芸・各種仕事で用いられるすべての語彙の辞典』1819年)を利用しながら、ミケランジェロ・ビオンド『この上なく高貴な絵について』(1549年)の中の記憶術的な絵の主題についての記述について、およびマリオ・エクイコラ『愛の本性について』(1525年)における色についての記述を丹念に読み解き、同時代のマニエリスム絵画との関連性を考えた。 3 文献資料の研究についての成果報告 上記の文献研究の成果について、次の論文としてまとめて報告した。 足達薫「ミケランジェロ・ビオンド『この上なく高貴な絵画について』における「イメージ作り」(making of images)の諸問題」、弘前大学人文学部編『人文社会論叢(人文科学篇)』第12号、pp.23-46、2004年8月31日。 足達薫「ポントルモとマリオ・エクイコラ:初期マニエリスム絵画の色の問題をめぐる思考実験」、弘前大学人文学部編『人文社会論叢(人文科学篇)』第13号、pp.1-40,2005年2月28日。
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Research Products
(2 results)