2004 Fiscal Year Annual Research Report
江戸時代五十嵐蒔絵に関する調査研究-蒔絵粉の拡大観察を中心として-
Project/Area Number |
16720035
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
竹内 奈美子 独立行政法人国立博物館東京国立博物館, 文化財部列品課列品室, 主任研究員 (50270418)
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Keywords | 江戸時代 / 蒔絵 / 蒔絵粉 / 拡大観察 |
Research Abstract |
1.五十嵐蒔絵の作例に関する記載のある、公刊された文献・報告書などを収集した。また既に撮影されている写真資料について、原版より複製して収集に努めた。また写真資料は比較検討の便をはかるため、デジタル画像に変換した。さらに上記資料から得られる現在知りうる当該作例100余件について、画像を含めたデータベースを作成した。 2.上記当該作例100余件より、伝来の確かなもの、銘記のあるもの、制作年代の限定されるものを優先し、さらにその様式的特徴が顕著に現れているものを選定し、調査を行った。調査は申請者が対象作品を所蔵する社寺、展示施設、あるいは個人方に赴き、調書の作成、写真撮影、デジタル画像の作成等をおこなう。 またこの調査は、デジタル顕微鏡等を用いた蒔絵粉の拡大観察・画像記録を中心とした。 なお当該年度は、下記のような施設等における調査を行なった。 石川県立美術館(金沢市)、瑞龍寺(高岡市)、安居寺(富山県東砺波郡)、前田育徳会・畠山記念館・文化庁・東京国立博物館(東京都)、中山法華経寺・浄光院(市川市)、その他各個人所蔵家(京都市・大阪市) 3.デジタル顕微鏡で撮影した蒔絵粉の画像を、映像解析ソフトを用いてコンピュータで画像処理することにより・蒔絵粉の大きさや数などについて、数量的データを作成した。また同じスケールにおいて蒔絵粉画像の比較を行うことにより、各作品におけるその形状に関する特徴を記述した。
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Research Products
(1 results)