2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16720124
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Research Institution | Nagasaki University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
岡部 悦子 長崎外国語大学, 外国語学部, 講師 (40339734)
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Keywords | 高校生 / 交換留学生 / 日本語習得 / 異文化適応 / 年少者日本語教育 / 日本語能力評価 / 国際交流事業 / 高等学校教育 |
Research Abstract |
平成16年度には、以下3点の研究活動を行った。 (1)高校交換留学生の留学経験に対する印象調査 『東京都高校生留学事業<第12回受入>の記録』<(財)東京国際交流財団、2002年>は、6カ国・24名の留学生による、1年間の留学生活の感想を収めた作文集である。この文集をKJ法を用いて分析し、留学生の留学経験に対する印象を調査した。その結果、印象は、「I.異文化を知り、様々な体験をした」、「II.異文化の中で、苦労しながら人間関係を築いた」、「III.留学プログラムの制度・行事を通じての体験」、「IV.留学に対する肯定的な評価」という4つの主たる要素に分類できた。特に留学生が人間関係を構築していくためには日本語の口頭表現能力が重要な役割を果たし、実際の意思伝達だけでなく、コミケーションを行う上での態度や考え方にも関係していることがわかった。 (2)年少者日本語教育の先行研究調査 日本語教育学会が主催するオンライン研究コース「外国人児童・生徒のための日本語教育」に参加し、関連文献のレビューを行った。岡部は特に児童・生徒の日本語能力の評価を中心にレビューを担当したが、現存するテスト法にはや評価対象とする技能、調査方法、評価結果の安定性、児童生徒の心理状態に対する配慮等の問題が存在することを改めて確認した。これらの問題点をいかに解決し、調査方法を確立していくかが今後の課題である。 (3)九州・沖縄、及び東京都の高等学校の交換留学生の受け入れ状況調査 九州・沖縄499校、東京都330校、計829校のホームページ掲載情報を参考に、交換留学生の受入状況を調査した。その結果、九州・沖縄では48校、東京都では60校が受け入れていた。今後はこのデータを更に分析し、調査協力校を検討する予定である。
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