2004 Fiscal Year Annual Research Report
気づかせ方の違いと気づきの強化の仕方の違いが気づきの保持に及ぼす影響の研究
Project/Area Number |
16720128
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
伊達 正起 福井大学, 教育地域科学部, 助教授 (30259858)
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Keywords | 未知語の意味 / 気づかせ方 / 文脈による意味推測 / 直接的な意味指導 / 気づきの強化の仕方 / 推測後の意味指導 / インプット処理 / 意味の保持 |
Research Abstract |
「直接的な意味指導(教師が意味を提示):Answer」・「文脈による意味推測(学習者が文脈から意味を推測):Context」という気づかせ方と、「気づきのみ」・「推測後の直接的な意味指導」・「インプット処理(学習者が気づいた語を含む文章を和訳):Input」という気づきの強化の仕方の関係が、未知語の意味の保持に及ぼす影響について、以下の仮説をもとに実験を行った。 1.文脈とインプットの両方を与えた方が、どちらかのみを与えるよりも、より多くの目標単語の保持につながる。 2.インプットを与えた方が、文脈を与えるよりも、より多くの目標単語の保持につながる。 3.文脈と意味の両方を与えた方が、どちらかのみを与えるよりも、より多くの目標単語の保持につながる。 4.文脈を与えた方が、意味を与えるよりも、より多くの目標単語の保持につながる。 5.気づき後にインプットを与えた方が、気づきのみよりも、より多くの目標単語の保持につながる。 まず9種類の目標単語と6組の被験者グループを設定した。そして、プリテストを与え、その後グループ毎に異なる6種類の教育的介入(CAI: Contxt + Answer + Input, CA, C, CI, A, AI)を施した。そして、介入の直後と1週間後にテスト(リスト上の目標単語の意味を記入)を与えた。分析の結果、次の4点がわかった。 (1)直接的な意味指導に比べて、文脈による意味推測による気づきの方が、より多くの単語の保持につながる。 (2)気づきのみに比べて、インプット処理による気づきの強化の方が、より多くの単語の保持につながる。 (3)推測のみに比べて、推測後の意味指導の方が、直後はより多くの単語の保持につながる。しかし、1週間後には、両者の差はなくなる。 (4)文脈による意味推測、推測後の直接的な意味指導、そして、インプット処理という3つすべてを与える教育的介入(CAI)は、直後には一番多くの単語の保持につながる。しかし、1週間後には、直接的な意味指導のみ(A)以外の教育的介入との差はなくなる。
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