2005 Fiscal Year Annual Research Report
韻律中心の英語音声教育の有効性を検証する:音素識別練習からの脱却
Project/Area Number |
16720135
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
秋田 麻美子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 講師 (30334585)
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Keywords | 第二言語習得 / 音声学 / 英語教育 |
Research Abstract |
本研究は、音素(音素識別)中心よりも、韻律レベル(音変化等)を中心とした音声教育が、英語学習者の音声言語の習得を促進させる助けとして有効であるかどうかを検証するものである。発音および聴解テストの結果、2年連続して韻律レベルでの音声教育の有用性がデータで裏付けられた。 以下のような要領で長期的データ収集を行った。 1.大学在学中の日本人英語学習者を調査対象者とし、実際の音声英語教育のカリキュラム内で実施する。 2.音声言語インプットをコントロールするために同一リスニング教材を使用し、音素識別訓練中心、もしくは韻律中心の実験教育を半年-1年間おこなう。 3.受講前と受講後の学習者の聴解能力と発音能力をクラスごとに測定しその教育効果を比較する。 (実験の内容) (1)被験者:早稲田大学 教育学部 1年次生 一般英語選択授業受講者 (2)実験グループ:(1)音素教育グループ(2)韻律教育グループ(3)コントロール(各13-25名ずつ) (3)実験(授業)計画: 各グループ共通の教育内容 同一教材を使用しリスニング・内容理解・発話練習を半期(半年)行う。 各グループ特有の教育内容 (1)音素:日本語音素との対比説明・音素の個別練習・似ている音素の識別練習 (2)韻律:強勢リズム・弱形・音変化(同化・連結・脱落)の説明および発音練習 (3)コントロール:音声教育は行わず、比較文化的な観点で教材を解説し、発話練習 (4)データ収集・分析: -授業の受講直前及び受講直後の2回、同一のリスニング及び発話テストを行った。 -リスニングテストは、採点作業を大学院生アルバイト1名に委託する。 -発音データは、まず学生アルバイト1名がデータのランダマイズ作業を行い、英語母語話者3名の協力を得て、受容度評価およびアクセント度評価を行った。
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Research Products
(2 results)