2006 Fiscal Year Annual Research Report
意味構造と統語構造のリンキングの獲得における形態素の役割について
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16720139
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
庄村 陽子 (一瀬 陽子) 久留米大学, 外国語教育研究所, 講師 (30368881)
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Keywords | 第二言語習得 / 形態素 / 項構造 / インターフェース / 自他の交替 / 統語構造 / 明示性 / 使役構造 |
Research Abstract |
今年度の研究計画に基づき、主に調査で得られたデータの分析及び発表を行った。まず、4月より、8月中旬実施予定のASIA TEFL国際学会への発表に向けて準備を開始した。本学会は言語の中でも特に英語の習得や教育に主眼をおいた学会であるため、得られた日本語、英語、中国語データのうち、特に英語データを中心に統計ソフトSPSSを使用して分析を進めた。まず審査のための論文概要を作成し、大会本部に送付した。その後、発表許可を得たので、発表の準備に入り、プリゼンテーションで使用するパワーポイントの作成を行った。また、同時並行で同僚の中国語教師の協力を得て、調査の全容の説明の際に必要となる、中国語の調査項目のローマ字表記、及び発音練習などを行った。8月の大会当日は台風の直撃という悪天候にも関わらず、海外からの数多くの研究者が大会に参加し、発表に関しても貴重なコメントを多数いただくことができたため、大変有意義な学会参加となった。 その後は論文発表に向けての準備を行う一方で、残りのデータの分析を進めた。実際に調査で盛り込まれた調査項目は、先行テストとしての各言語の簡単な熟達度診断テスト、10問程度のpicture-cued TaskとAcceptability Judgment Testの3種類に及ぶ。そのためすべてを完了するためには、今後もまだかなりの時間を要するであろうと思われる。 今年度後半の活動としては、得られた結果から導き出される第二言語習得研究への示唆について考察を深めていく意味で、東京で開催された第二言語習得に関する国際フォーラムに参加した。実際に教室で第二言語学習者に日本語を教えている教師の立場から、習得に関する様々な意見が交換され、研究へのヒントが数多く得られた大変有意義なシンポジウムであった。
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