2004 Fiscal Year Annual Research Report
「民俗芸術」概念の再検討による芸術・娯楽の民俗学の可能性
Project/Area Number |
16720210
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
真鍋 昌賢 大阪大学, 文学研究科, 助手 (50346152)
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Keywords | 民族 / 芸術 / 思想・実践史 / 娯楽 / 研究者の認識論 / メディア / ポピュラーアート |
Research Abstract |
I 本年度申請書における研究目的の項目に対応させて以下に実績を記す (1)基礎資料調査 1)日本近代文学館に「民衆娯楽」概念の資料調査、2)岩手県立博物館に森口多里コレクションの調査など (2)「民俗芸術」概念の相対的位置づけの基礎研究 上記の資料調査をおこなった。 (3)「民俗芸術会議Congress of Popular Arts」の基礎研究 報告書の部分翻訳依頼と関連日本語文献の収集をおこなった。 (4)浪花節を事例とした娯楽の間メディア的位相の研究 本書類11.研究発表欄参照 (5)研究会の開催 平成16年11月13日「2004年度第2回日本学方法論の会 蒐集という実践、想像される「郷土」-民俗学の研究/趣味の臨界をめぐって:1920-30年代-」を開催した。(備考:なお、平成16年3月19日には同じく日本学方法論の会として「「民俗芸術」再考-「生活」と「芸術」の相克:1920-30年代-」を開催した。) (6)該当テーマについての口頭発表 平成16年8月13日「1920-30年代における「民衆娯楽」としての浪花節」(芸能史研究会8月例会) 平成16年9月4日「「民俗芸術」概念の成立と展開」(国際日本文化研究センター共同研究「出版と学芸ジャンルの再編成-近世から近代へ」、研究代表者:鈴木貞美) 平成17年1月30日「志賀志那人の民衆娯楽思想を位置づけるために」(志賀志那人研究会、研究代表者:森田康夫、於大阪市社会福祉研究センター) II 本年度の実績総括 本年度は基礎資料の収集とその資料整理を中心におこないつつ、「民俗芸術の会」の位置づけについて考察をすすめた。また口頭発表では、「民俗芸術」概念が受容されていく前提条件の洗い直し、柳田中心的な視点をこえた雑誌中心的な視点にもとづいた思想史・実践史的関心の必要性、「民俗芸術」が周縁的に位置づけられる要因そのものを読み解くことの必要性などを提起した。
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Research Products
(2 results)