2004 Fiscal Year Annual Research Report
プーチン政権におけるロシアの対東アジア政策と極東地域政策に関する分析
Project/Area Number |
16730089
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
堀内 賢志 早稲田大学, 政治経済学術院, 助手 (80329052)
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Keywords | プーチン政権 / ロシア極東 / 中央・地方関係 / 沿海地方 / ハバロフスク地方 / カリーニングラード / 中露関係 / 日露関係 |
Research Abstract |
本年度は、本研究をまとめるための基礎的な資料の収集整理と分析の作業を進め、同時に、前政権期からの経緯と、現政権による新たな展開を踏まえて、分析枠組みの再検討および絞込みも行った。対東アジア政策に関しては、中露国境画定が最終的解決をみたことやエネルギー戦略などの新展開を含めて、現地メディアの報道を収集し、その政策的方向性と展開の分析を行った。また、連邦制における制度的変化については、地方知事を大統領による任命制に近い形にする改革が導入されるなど、中央・地方関係、およびその中間的制度としての「連邦管区」の位置づけに大きな変化が見られることから、この動向の把握に努め、また、特に沿海地方を中心に、ロシア極東地域における動向を、現地紙の分析を通じてフォローし、分析を行った。さらに、カリーニングラードをめぐる情勢については、同州を取り巻くかたちでのEU拡大が実現した中、同州に中央との関係における特別な地位を取り結ぼうとする動きが進展しており、こうした状況をフォローしながら、同州をめぐる状況がロシアの連邦制一般、およびロシア極東地域の問題において持つインプリケーションについて考察を行った。本年度の研究については、その一部を、「東アジアにおける越境広域経営の比較研究」研究会において報告し、ペーパーとしてまとめたほか、早稲田大学COE「現代アジア学の創生」におけるワーキングペーパーとして、2005年度初めに発表する予定である。
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