2004 Fiscal Year Annual Research Report
リバース・モーゲージの私的社会保障から街づくりへの多面的活用システムの研究
Project/Area Number |
16730153
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田中 正秀 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 助教授 (00350744)
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Keywords | リバース・モーゲージ / 私的社会保障 / 都市再生 / 建て替え |
Research Abstract |
本研究がスタートした本年度は、リバース・モーゲージの私的社会保障システムの可能性および利活用の実態を日本およびアメリカ、フランスなどを対象として解明した。 本研究を遂行していくために、学位論文の作成に当たって習得した既存のデータ、文献を再整理したうえで、アメリカにおける商務省資料収集およびリバース・モーゲージを利用実績の顕著な都市(ホノルルなど)における情報収集、分析、フランスのパリおよびニースなどでのピアジェ適用の実態と運営状態、私的社会保障としての貢献度の定量的分析に努めた。 さらに、このリバース・モーゲージを老朽化マンションの建替えに利活用することを、日本国内の延べ7ヶ所、7,205人・件に及ぶオリジナルデーターに基づき分析を行った。リバース・モーゲージの持つ2面性に注目し、社会保障的利用だけでなく、いわばハード面の建替えにもこのシステムが利活用できる可能性を有していることを証明した。 これと対比して、わが国の導入が遅々として進まない原因と背景について、各自治体や住民などへのヒアリング・アンケート調査から得た知見を分析した。さらにアメリカの事例から得た知見を参考にし、日本の風土に合致したシステムの構築に努めた。
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