2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16730183
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
飯田 恭 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (20282551)
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Keywords | 土地制度史 / 農民史 / 近世史 / ドイツ / 日独比較 / 歴史人類学 / ミクロ歴史学 / 比較史 |
Research Abstract |
近世マルク・ブランデンブルク、ルピン郡の農村史に関するドイツ語の著書原稿(Ruppiner Bauernleben 1648-1806: Sozial- und wirtschaftsgeschichtliche Untersuchungen einer landlichen Gegend Ostelbiens aus mikrohistorischer Perspektive)を完成し、平成16年10月9日、ドイツ語圏出身者にその校閲を依頼した。現在校閲作業が進んでいる。校閲終了後、出版のための審査を受ける予定である。 平成16年5月30日、2004年度社会経済史学会全国大会の共通論題「土地希少化と勤勉革命の比較史-経済史上の近世-」(組織者:大阪市立大学、大島真理夫)に関し、「『農場』と『小屋』-近世後期マルク・ブランデンブルクにおける土地希少化の諸相-」と題する報告を行った。平成17年度以降に、その共通論題に関する共著書(編者:大島真理夫)の出版が予定されており、それに寄稿する論文「『農場』と『小屋』-近世後期マルク・ブランデンブルクにおける土地希少化と農村発展-」を、平成17年3月に脱稿した。これは、基本的にはドイツ農村史に関する論文だが、同時に、日独農村発展経路の比較を展望するものでもある。 平成16年11月8日「農村における『小作人化』と『労働者化』-近世土地制度史の日独比較に関する二三の覚書-」と題する報告を、慶應義塾経済学会の報告会で行った。これは、従来の研究史を踏まえつつ、日独比較に関する論点整理と問題提起とを行ったものであり、近いうちにこの報告原稿を改訂し、しかるべき学術雑誌に投稿することを考えている。 平成16年10月、「書評 速水融著『江戸農民の暮らしと人生-歴史人口学入門-』(麗澤大学出版会、2002)」を『三田学会雑誌』97-3に発表。ミクロの農村史に関する方法論的問題提起を行った。
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