2005 Fiscal Year Annual Research Report
店舗における音楽と照明による覚醒水準の一致度が消費者の評価と行動に及ぼす影響
Project/Area Number |
16730223
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
平木 いくみ 早稲田大学, 商学学術院, 助手 (60367026)
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Keywords | 感情 / 音楽 / 照明 / 香り |
Research Abstract |
本年度は、本調査に用いる刺激の選択をするためのプリテストを行った。今回の刺激の選択を踏まえて、来年度には実際の店舗において実験を行う予定である。 刺激の選択には、各刺激から喚起される感情状態を測定するという実験を行った。刺激には音楽と照明に加えて、香りについても同時にテストしている。イメージが異なるクラシック音楽5曲について、各曲のテンポを3段階(60BPM,90BPM,120BPM)に調整し、曲とテンポのばらつきが均一になるように3パターンのCDを製作した。照明については照度計を用い、部屋の電気の数を調整する形で、3パターンの明るさを設定した。香りについては、アロマオイルの本から覚醒水準が異なると考えられる3つの香りを選択した(ラベンダー、グレープフルーツ、ペパーミント)。 実験は2回に分けて行った。1回目の実験では、同じパターンの3つの教室を確保し、それぞれに異なる環境を設定した。被験者が来る前に、部屋の照明と香りを調整し、香りについては部屋全体にほのかに漂う程度(10分程度)を目安に調整した。質問票は、それぞれの刺激がどのように感じられるかについて、刺激に対する感情価を測定する形で構成した。被験者が入室する時点では香りと照明のことを告げていない。簡単な説明の後で質問票を配り、最初に部屋に漂っている香りについて答えてもらい、その後、音楽を流している状況で音楽について質問票に答えてもらっている(30秒聞いた後、音楽がかかっている2分30秒の間に記入するという作業を5曲分おこなう)。回収後に謝礼を渡している。2回目の実験では、被験者(社会人、主婦)を変えて同じような手順で行った。 分析の結果、異なる刺激の選択について、覚醒水準という視点で選択可能であることが裏づけられた。
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