2004 Fiscal Year Annual Research Report
グリーン・ツーリズムを支える地域ネットワークの比較研究
Project/Area Number |
16730279
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Research Institution | Oita Prefectual College of Arts and Culture |
Principal Investigator |
水上 英徳 大分県立芸術文化短期大学, 情報コミュニケーション学科, 助教授 (50280889)
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Keywords | グリーン・ツーリズム / 地域ネットワーク / NPO / 協働 / 体験学習 |
Research Abstract |
山形県、秋田県、岩手県、岡山県、大分県、長野県、岩手県東和町・遠野市、岡山県吉備中央町、大分県安心院町・九重町、長野県飯田市を対象として次の予備調査を実施した。1.各県のグリーン・ツーリズムの現状と課題、代表的事例、行政による支援状況について聞き取りを行った。2.各市町の地域特性ならびにグリーン・ツーリズムの概要、グリーン・ツーリズムにおける自治体等関係諸機関と地域住民との協働関係について、聞き取りを行った。 以上の研究を通じて次の知見が得られた。1.グリーン・ツーリズムの推進主体ならびに支援主体として各地にNPO法人が設立されつつあり、グリーン・ツーリズムを支える地域ネットワークにおいて非常に大きな役割を担っている。2.近年の市町村合併や自治体の行財政改革等を背景として、自治体、地域住民グループ、NPO法人等関係諸機関の間でどのように連携・協力していくかが、課題となっている。3.グリーン・ツーリズムの推進のためには、地域資源の評価と活用、プログラムの構築、外部への情報発信やマーケティング等が重要であり、そのための組織的取り組みが課題となっている。4.上記3の課題については、とくに地域の「外」からの視点が求められる。この点で、Uターン者やIターン者が主導的役割を果たしている事例が見られる。5.グリーン・ツーリズムの一形態として、小中高校の体験学習の受け入れが各地に広がっており、大きな潮流をなしている。また、民泊やワーキングホリデー、ラーニングバケーションなど、多様な形態のグリーン・ツーリズムが実践されており、それらに応じて、その地域に独自のネットワークが形成されている。
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