2004 Fiscal Year Annual Research Report
介護予防活動支援者としての中高年者の社会参加推進に関する研究
Project/Area Number |
16730302
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
小林 江里香 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所, 研究員 (10311408)
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Keywords | 介護予防 / 前期高齢者 / ボランティア |
Research Abstract |
【目的】地域における介護予防活動の推進においては、様々な側面で活動を支える住民の存在が不可欠である。本研究では、介護予防活動の担い手(=支援者)として、高齢期の健康づくりに関心が高く、時間、体力とも比較的余裕のある前期高齢者に着目した。具体的には、1)介護予防活動の推進において期待される住民の役割と、それぞれの役割を遂行するために必要な個人の資質や資源の解明、2)無作為抽出された前期高齢者に対する郵送調査に基づき、求められる資質や資源を持つ「潜在的支援者」の参加促進のための方法を検討することを研究全体の目的としている。研究計画1年目にあたる平成16年度は、主に、これまでに得たデータの分析をおこない、平成17年度に実施予定の郵送調査の準備を行った。 【介護予防活動グループの分析】都内S区において実施した自主グループ調査より、健康の維持・向上や寝たきり予防を活動目的とする49グループを抽出し、ボランティアの属性や関わり方を分析した。その結果、世話役・ボランティアのみとして関わる人がいるグループが3割ある一方、世話役・ボランティアが活動当事者でもあり、両者の区別が困難なグループも4割あった。世話役・ボランティアの主な役割は、「活動の指導・補助」「活動の企画・準備」「会場の確保・準備」「対外折衝・関係機関との連絡」などであった。また、世話役・ボランティアのみとして関わる人の約9割は女性であり、女性では50〜60代、男性では60〜70代が多かった。 【一般標本における参加意向の分析】都内N区の60〜74歳の代表標本に対して実施した郵送調査のデータを分析し、介護予防と関連した貢献活動(「住民の健康づくり活動の世話役や手伝い」「高齢者・障害者へのボランティア」)の参加意向を持つ人の特徴を分析した。その結果、2つの活動とも、年齢が若い人、健康状態が良い人、居住年数が(長い人より)10年未満の人の方が参加意向を持っていた。
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