2005 Fiscal Year Annual Research Report
集団間紛争の解決を目的とした、バーチャルな他者とのネットワーク形成過程の研究
Project/Area Number |
16730316
|
Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
佐々木 陽子 南山大学, 総合政策学部, 講師 (40274732)
|
Keywords | 集団 / 民族 / 紛争 / バーチャル / ゲーム / 理解 / 共生 / 平和 |
Research Abstract |
平成17年度4-5月 昨年度収集した、紛争地における市民の他集団認知および自集団認知に関するデータを詳細に分析し、国内学会において発表を行った(「紛争地における他者とのつながり」『異文化間教育学会2005年年次大会抄録』。出張費使用)。 平成17年度4-6月 集団間の紛争関係を再現したシミュレーション・ゲームを、日本国内の参加者延べ約200名を対象に実施し、ゲームの完成度を高めた(名古屋、大阪、東京の3箇所。謝金および出張費使用)。 平成17年6-9月 上記のシミュレーション・ゲームをISAGA年次大会(6月アメリカ)、ISAGAサマースクール(8月ポーランド)およびISIG国際政治サマースクール(9月イタリア)にて、約35カ国の参加者延べ約150名に対して実施した。各土地で、ゲーム効果態度変容調査をあわせて行い、紛争問題やその対象との関係に関する質的認知変容を確認した(出張費使用)。 平成17年9-11月 上記のシミュレーション・ゲームの調査結果のうち、とりわけ紛争の激化と紛争の緩和への動きを、参加者の心理傾向とあわせてクロス分析し、結果を国内外の学会で発表した(Games and Simulations in Intercultural Relations and Politics, ISAGA annual conference, abstract, 2005.,「民族紛争と平和構築ゲーム:社会問題への直面をうながすツールとして」『第1回横幹連合コンファレンス抄録』。)同時にこの内容を国内学会誌に投稿し、査読後、条件付採用決定とされた(現在改稿中)。 平成17年10月 JASAG秋季全国大会(熊本)において、市民参加型の地域紛争解決セッションを開催し、主担当した。ハンセン病をはじめ地域の紛争問題にかかわる参加者から示唆を得た。 平成17年11-12月 インターネット上のコミュニティーのログをダウンロードし、紛争状態にないバーチャル関係において、ネットワーク構造の形成と変化に関する分析を行った。 平成18年1-2月 現在までの研究成果に対して、関係する国内外の学会誌へ投稿準備を行った。
|