2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16730398
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
柳沼 良太 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (30329049)
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Keywords | 問題解決学習 / 道徳教育 / 主体的な学習 / 人格教育 / プロジェクト学習 / チャータースクール / 価値教育 / プラグマティズム |
Research Abstract |
17年度は、アメリカ合衆国における問題解決学習を道徳教育や人格教育と関連づけながら実態調査を現地で行い、帰国後に研究発表した。 まず、5月末から6月上旬にかけてアメリカのハワイ大学で行われる国際教育会議に参加し、アメリカの教育学者や現場教師と問題解決学習や道徳教育に関して意見を交換した。特に、スタンフォード大学のリチャード・ローティ博士と対談し、これからの教育のあり方について問題解決学習と関連づけながら検討した。具体的な教育実践の内容と方法についてインタビューし、テープレコーダーに録音し、ビデオにも録画した。 6月中旬から下旬にかけては、ニューヨークのフォーダム大学においてアメリカ人研究者と合同で現地の学校調査を行い、進歩的な小学校における問題解決アプローチのあり方を検討した。特に、チャータースクールやニューカウントリースクールを視察し、教育実践はビデオやデジタル・カメラに収録して分析と考察を加えた。現地では調査資料の読み込み、データの分析、解釈を中心に行い、現地の研究者と検討した。 6月末に帰国してからは、アメリカの学校で収集した調査資料をもとに問題解決学習と道徳教育(人格教育と価値教育を含む)の理論と実践を検討し、国内の大学紀要で論文「問題解決型の道徳授業」、「問題解決型の道徳教育の理論と実際」、ならびに単著『問題解決型の道徳授業〜プラグマティック・アプローチ〜』を著した。特に、アメリカにおける問題解決学習やプロジェクト学習を活用した道徳授業が、わが国の学校教育における問題解決学習と異なる点を指摘し、問題解決アプローチのあり方に関して考察を深めた。また、膨大な英文の調査資料の翻訳に関しては、部分的に翻訳業社に依頼し、柳沼が校正を行い、近く学会発表と刊行を行う予定である。
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