2005 Fiscal Year Annual Research Report
シンガポールにおける民族間の教育格差問題に関する実証的研究
Project/Area Number |
16730414
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Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
池田 充裕 山梨県立大学, 人間福祉学部, 助教授 (40342026)
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Keywords | シンガポール / イスラーム / マレー / 民族 / 学力 / 教育格差 / MENDAKI / AMP |
Research Abstract |
(現地調査の実施) 昨年に引き続き本年も、3月3日〜11日に現地調査を実施した。主な訪問先は、(1)国立教育学院などの高等教育・研究機関、(2)小・中学校(Concorde Primary School、Dunman Secondary School)である。これらの機関で、研究者や教員にインタビュー調査を行うとともに、関連資料やデータの収集を行った。 (関連論文・著作の執筆) 本調査の研究成果を踏まえて、下記の著書を執筆した。 ・「高学力・実力主義の学校-シンガポール」二宮晧編著『世界の学校-教育制度から日常の学校風景まで』学事出版、2006年、136-145頁。 ・「シンガポール-グローバリゼーション対応の幼児教育」池田充裕・山田千明編著『アジアの就学前教育-幼児教育の制度・カリキュラム・実践』明石書店、2006年、160-181頁。 またマレー系の学力問題に関して、現在下記の拙稿を執筆中である。 ・「シンガポールの教育改革と学力モデル」原田信之編著『確かな学力と豊かな学力-各国の学力改革』ミネルヴァ書房、2006年夏刊行予定。 (他の科研費プロジェクトとの関係) 宮越英一(東北大学・教授)が研究代表者を務める「公私協働とネットワーク化による教育運営サポートシステムの構築に関する国際比較研究」では、学校とコミュニティ(民族団体や地域)、保護者との関係について、また手嶋將博(文教大学・講師)が研究代表者を務める「東南アジアの環境教育の実態に関する実証的比較研究」では、イスラームの世界観や環境観と環境保護の思想について、それぞれ取り上げ、マレー系ムスリムの教育情報も加えながら、各研究報告書の執筆を担当した。 (文献資料の分析) アラビア語関連文献やイスラームの歴史、社会構造に関する文献を読解し、これまでに収集してきたシンガポールのマレー系ムスリム教育支援団体の資料や論文の読み取りに利用した。
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