2004 Fiscal Year Annual Research Report
小・中学校の特別支援教育コーディネーターの役割と校内支援体制に関する実際的研究
Project/Area Number |
16730432
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
新井 英靖 茨城大学, 教育学部, 講師 (30332547)
|
Keywords | 特別支援教育 / 特別支援教育コーディネーター / 校内支援体制 / イギリス / 特別支援教育テキストの開発 |
Research Abstract |
本研究は特別支援教育コーディネーターの役割を明確化し,今後の課題について言及するとともに,通常学校の校内支援体制を構築していくために必要な研修用テキストの開発を行うことを目的としている。平成16年度は主として後者の研究用テキストの開発を進めた。まず,(1)軽度発達障害児の実態と基本的な対応方法および特別支援教育コーディネーターの役割について,通常学級の教員にも理解できる用語を用いてアニメーションを作成し,CD-ROMに編集した。この研究成果を茨城県水戸市および日立市の教員を対象に公開し意見聴取をして改良を重ねた。また,(2)平成16年11月に英国を訪問し,英国の通常学校での校内支援体制の構築方法について聞き取り調査を行った。なお,(1)の研究成果をもとに実用性を加味して再編集して「気になる子どもの配慮と支援」「気になる子どものサポートシステム」(いずれも中央法規出版)として刊行するに至った。また,(2)の研究成果をもとに日本教育方法学会の課題研究において「英国のインクルージョン教育の現状と課題」を報告した。今年度の調査・研究から通常学校教員が校内支援体制を構築するときに,障害のある子どもを通常学級内でどのように受け入れたらよいか,特に障害のある子どもを周りの子どもにどのように理解させたらよいかについて情報を求めていることが明らかになった。来年度以降,「障害理解」のためのテキスト作りを進めることが必要であることがわかった。
|