2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16740013
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
前野 俊昭 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60291423)
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Keywords | coinvariant algebra / 旗多様体 / Hopf algebra / Coxeter群 |
Research Abstract |
(1)Weyl群上の非可換微分構造を、旗多様体植えのSchnbert cakulnsとの比較の観点から研究した。Weyl群上の関数のなす代数に対し、その左不変一次微分構造はWeyl群の群構造に由来する自然なbraidinを持っていることから、woronowiczの意味での外微分代数が定義できる。我々の研究では、ある微分構造に対するworonowicz外微分代数の中で互いに反可変な平坦U(1)-接続の族を構成し、その性質を明らかにした。これらの接続が外微分代数の中で生成する部分代数を考えることにより、旗多様体のcohomology環のsuper類似とみなすことのできる対象が得られる。このU(1)接続たちで生成される部分代数の構造に関する結果を得ることができた。一般に有限Coxeter群の非可換微分構造については、coxeter配置と呼ばれる超平面配置に対するOrlik-Solomon代数との関係も期待されるので興味深いが、これについては今後の課題である。 (2)Coxeter群上のbraided differential calculusとSchubert calculusの関係についてはNichols代数を用いた不変式剰余代数の記述が、最近Bazlov氏により得られている。研究代表者はKirillov氏との共同研究でBazlov氏のモデルの量子化を構成し、旗多様体の量子cohomology環をbraided differential calculusの言葉を用いて記述した。これは、多項式環上の量子化写像と呼ばれる写像をNichols代数のレベルに持ち上げることで実現される。Nichols代数の枠組みは、(1)で述べた旗多様体のSchubert calculusのsuper類似の構成にも顕れており、今後の研究においても重要な役割を果たす概念であると思われる。
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Research Products
(2 results)