2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16740017
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高橋 宣能 広島大学, 大学院理学研究科, 助手 (60301298)
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Keywords | 代数幾何学 / モティーフ的ゼータ函数 / 母函数 / 代数的サイクル |
Research Abstract |
本年度は、モティーフ的ゼータ函数の有理性に関する研究および関連するさまざまな母函数に関する研究を行った。 1.前年度は、Zの作用を持つ多様体の圏のGrothendieck環に係数を持つモティーフ的ゼータ函数について研究し、特に、有理的でない一例を構成した。今年度は、まずこの結果を幾分か拡張してとりまとめを行った。この際、モティーフの圏のGrothendieck環との関係を調べるため、研究集会等でモティーフに関する情報収集を行った。さらに、これをヒントとして、通常の多様体の圏のGrothendieck環におけるモティーフ的ゼータ函数の場合に有理的でない例を構成することを試みた。具体的には、何らかの群の作用が自然に現われる状況としてp進体などの非閉体上の多様体などについて調べているが、残念ながら求める反例はまだ得られていない。 2.対称積以外の系列としては、Zariski幾何にヒントを得て、多様体の自己直積の上の代数的およびHodge的ホモロジー類の群のなす代数系について調べた。特に、その次元の母函数の性質と多様体の性質の関係について、対称群の表現論などを用いてごく初等的な結果および幾らかの例を得た。これはTate予想・対称積ゼータ函数などに関連した数論的側面、対称群の作用・ランダム行列を通した表現論的側面を持つものであり、現在のところ、既存の文献の調査に時間がかかっているため、結果のとりまとめには至っていない。本格的な研究は次年度に行う予定である。
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