2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16740020
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
澤邉 正人 千葉大学, 教育学部, 助教授 (60346624)
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Keywords | 部分群複体 / レフシェッツ加群 / オイラー標数 |
Research Abstract |
部分群複体の表現論的性質に関する結果: 有限群Gの部分群複体の中で最も基本的なものの1つにGの非自明なp-部分群全体からなる複体Sp=Sp(G)がある。あるいはSpとホモトピー同値である複体Bp=Bp(G)がある。ここでBpはGのp-根基部分群全体からなる複体である。一方Bpをさらにp-中心的なもので制限した部分複体Bp(cen)はBpやSpとホモトピー同値ではないが、元の群Gに対して良い幾何を提供している事実がある。そこでBpとBp(cen)との間にある数学的な差は何か?と言うことが、これまで行ってきた本研究の出発点である。そこでBpとBp(cen)との違いが顕著に現われる位相的な量、特に被約レフシェッツ加群に着目してきた。一般にBpの被約レフシェッツ加群L(Bp)は一般化されたスタインバーグ加群として仮想射影になっている。そこで昨年度の研究ではBp(cen)の被約レフシェッツ加群L(Bp(cen))の構造を追求し次の結果を得た。 「非中心的p-根基部分群の中の最大位数のものをUとするとUより位数の大きいどんなp-部分群も決してL(Bp(cen))の直既約因子の頂点にはなり得ない」 この命題は「UがL(Bp(cen))の直既約因子の頂点の候補になっている」と言い換えることが出来る。そこで本年度は、このUがいつその頂点として実現されるかという課題を追求し次の結果を得た。 「Uが頂点として実現されるための必要十分条件はSp(W)の被約レフシェッツ加群L(Sp(W))g自明でないことである。ここでWはUのGにおけるワイル群とする」
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