2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16740023
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Research Institution | Jobu University |
Principal Investigator |
別宮 耕一 上武大学, ビジネス情報学部, 講師 (60364684)
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Keywords | 自己双対符号 / 第二型符号 / トレース直交基底 / 最小リー重み |
Research Abstract |
すべての元が重偶の重みを持つ二元体上の自己双対符号は,第二型符号と呼ばれ,これまでさかんに研究が行われてきた.その一般化として,2000年代になって二元体の拡大体上の自己双対符号で二元体への射影が第二型符号となる符号のクラスが研究が行なわれてきた.このクラスは二元体上で定義されていた第二型符号の一般化であることから,二元体の拡大体上の第二型符号と呼ばれた.二元体への射影は基底の選び方に依存するが,本研究代表によって二元体の拡大体上の第二型符号が,トレース直交基底の選び方に依存しない概念であることが示された. 二元体の拡大体上の第二型符号について,トレース直交基底を定めると,その基底に関する射影として二元体上の第二型符号が得られる.これまで,こうして得られた二元体上の第二型符号の最小ハミング重みは,拡大体上の第二型符号の最小リー重みと呼ばれ,トレース直交基底の選び方に依らないものしか知られていなかった. 本研究の成果として,次数6の拡大体上長さ8の第二型符号の分類を行い,ある種の同値関係の元で,16種類の第二型符号が存在することを示した.その中のひとつにトレース直交基底の選び方によって,最小ハミング重みが4になる場合と8になる場合があることを確認した.それによって,射影の最小ハミング重み(最小リー重み)が基底の選び方に依存する概念であることを示すことができた.
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