2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16740023
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Research Institution | Jobu University |
Principal Investigator |
別宮 耕一 上武大学, ビジネス情報学部, 助教授 (60364684)
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Keywords | 第二型符号 / 自己双対符号 / 四元体 / ガロア環 / ヤコビ形式 / ヒルベルト-ジーゲル形式 |
Research Abstract |
これまで二元体上の符号をはじめとして、様々な符号の枚挙多項式にテータ関数を代入することで保型形式を構成する方法が考案されてきた。本研究では、まず、四元体上の第二型符号を用いてヤコビ形式やヒルベルト-ジーゲル形式を構成した。 四元体上の第二型符号とは、四元体上で定義されたユークリッド自己双対符号のうちで、すべての符号語のリー重みが4の倍数となっているものを言う。これは二元体上の自己双対符号のうち、符号語のハミング重みが4の倍数となっているものとして定義される二元体上の第二型符号の一般化となっている。 最初に四元体上の第二型符号に付随する完全枚挙多項式の生成する環が、ある有限群の不変式環に一致することを確かめた。そのためにすべての完全枚挙多項式が有限群の作用で不変となることを確認し、不変式の生成系が枚挙多項式で構成できることを確認した。特に長さ40でフロベニウス不変性を持たない符号を構成した。 次にある種のテータ関数を完全枚挙多項式に代入することでヤコビ形式が構成されることを確かめた。また構成したヤコビ形式からヒルベルトージーゲル形式を構成した。次に行った研究は、この理論を一般のガロア環上の符号に一般化した。そのためにまず第二型符号の定義をガロア環上に拡大した。前述の理論と同様、第二型符号の完全枚挙多項式にある種のテータ関数を代入することでヤコビ形式を構成した。特に標数が4、位数が16のガロア環上でいくつか第二型符号を構成し、ヤコビ形式を構成した。
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Research Products
(2 results)