2004 Fiscal Year Annual Research Report
多様体上の等角構造とクライン群の変形空間のトポロジー
Project/Area Number |
16740032
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
糸 健太郎 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助手 (00324400)
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Keywords | クライン群 / 射影構造 / 双曲幾何 |
Research Abstract |
2004年度は次のような研究を行った. 曲面上の射影構造と擬フックス群空間の関係を調べる研究において,grafting mapのある種の連続性とgrafting theoremの拡張に関する論文"On continuous extensions of grafting maps"を仕上げて投稿した.その後,連続性に関する部分においてより直接的な証明を得たので,現在書き直し中である.また,私の今までの研究結果をgrafting mapの不連続性と連続性の観点から見直した論説"Grafting and components of quasi-fuchsian projective structures"(to appear, London Math.Soc.Lecture Note Ser.)を仕上げた. 一方で,従来のクライン群(S^2の等角写像群Conf(S^2)の離散部分群)をConf(S^3)の中で変形することを考えることにより,変形空間のより高い見地の構成を目指した.具体的には,Maskit sliceとして知られる(1,1)-曲面群のConf(S^2)における変形をConf(S^3)の中で変形させる研究をし,その具体的なパラメータ空間を得た.特にその変形空間において,(1,1)-曲面のTeichmuller space(i.e.Maskit slice)に直交する形で(0,4)-曲面のTeichmuller spaceが入っている事実を見出し,その関係を調べた.さらに,それらS^3に作用する群の極限集合を3次元的に描くJava programを完成させた.
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