2005 Fiscal Year Annual Research Report
ホップ代数構造に関連した結び目と3次元多様体の位相不変量についての研究
Project/Area Number |
16740033
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
葉廣 和夫 京都大学, 数理解析研究所, 講師 (80346064)
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Keywords | 底タングル / リボンホップ代数 / 枠つき絡み目 / Kirby算法 / 有限型不変量 / ブルニアン絡み目 / ミルナー不変量 / クラスパー |
Research Abstract |
今年度は、以下のプレプリントを完成させた。(いずれも投稿中。これらには前年度以前に得た結果も含まれる。) "Bottom tangles and universal invariants"においては、枠つきタングルの圏のある部分圏で、底タングルに作用するものたちからなるものBについて研究した。任意のリボンホップ代数Hに対して、圏Bから、左H加群たちのなす圏へのbraided関手Fを構成した。底タングル、圏B、関手Fは、種々の絡み目量子不変量を研究するための非常に便利な枠組みを提供する。さらに、Hennings不変量の圏論的な再構成をこの関手を用いて行った。 "Refined Kirby calculus for integral homology spheres"においては、3次元多様体の中の枠つき絡み目のKirby算法の精密化を研究した。特に、対角成分の絶対値が1であるような対角行列を絡み行列として持つ3次元球面内の枠つき絡み目に対するHosteの予想を証明した。 "Brunnian links, claspers and Goussarov-Vassiliev finite type invariants"においては、n+1成分のブルニアン絡み目は、次数が2nより小さい絡み目有限型不変量によっては、自明な絡み目から区別することができないことを証明した。 "Finite type invariants and Milnor invariants for Brunnian links"(J.-B.Meilhanとの共著)においては、次数2nの有限型不変量のn+1成分ブルニアン絡み目への制限が、長さn+1のミルナー絡み目ホモトピー不変量の2次式として記述されることを証明した。
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