2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16740041
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
鳥居 猛 福岡大学, 理学部, 助手 (30341407)
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Keywords | formal group law / stable homotopy theory / complex cobordism / chromatic splitting conjecture / cohomology of profinite group / Lubin Tate cohomology / Morava stabilizer group / local number theory |
Research Abstract |
複素ボルディズム函手および形式群を用いて、安定ホモトピー圏の代数化について研究を行った。複素ボルディズム函手は安定ホモトピー圏から形式群のモジュライ空間上の層の圏、あるいはその導来圏への函手とみなすことができる。このとき、形式群のモジュライ空間の構造が安定ホモトピー圏に強い代数的制限を課しており、また、局所化された安定ホモトピー圏は形式群を通してlocal number theoryと深い関係にあることが知られている。Honda group lawと呼ばれる基本的な形式群の自己同型群はMorava stabilizer groupと呼ばれ、その群のコホモロジーはMorava K-理論により局所化された安定ホモトピー圏の最も基本的な不変量である。これまでに異なる高さのMorava stabilizer groupのコホモロジーの間の準同型を構成し、安定ホモトピー圏に関するchromatic splitting conjectureとの関係について研究した。特に、chromatic splitting conjectureの弱い形はこの準同型が分裂単射であることを導くが、実際、この準同型が1次のコホモロジーにおいて単射であることを示した。また、古典的なChern指標を高さ1の形式群に対応する一般コホモロジー論、すなわち、K-理論から高さ0の形式群に対応する一般コホモロジー論、すなわち、Q-係数コホモロジーへの乗法的な自然変換ととらえ、これを高さがπの形式群に対応する一般コホモロジー論から高さが(n+1)の形式群に対応する一般コホモロジー論への乗法的な自然変換に一般化した。さらに、この一般化されたChern指標が安定および非安定コホモロジー作用素と可換であることを圏論的に定式化し、高さnのコホモロジー理論と(非)安定コホモロジー作用素の情報が高さ(n+1)のコホモロジー理論と(非)安定コホモロジー作用素の情報から得られることを示した。
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