2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16740083
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
内山 敦 仙台電波工業高等専門学校, 助教授 (00353227)
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Keywords | p-hyponormal / p-quasihyponormal / (p, k)-quasihyponormal / class A / class A(s, t) / algebraically(p, k)-quasihyponormal / paranormal / Putnam inequality |
Research Abstract |
本研究の目的は作用素不等式と非正規作用素の研究である。 今年度は主に次の3つの研究を行った。 1.paranormal、algebraically(p, k)-quasihyponormalのスペクトルの研究 (内容)前年度のp-quasihyponormalの研究を基に、algebraically(p, k)-quasihyponormalのスペクトルの孤立点に関するリース射影を決定した。特に、孤立点が0でなければ正規固有値になること、対応するリース射影は自己共役であり、値域はその正規固有値に属する固有空間と一致することなどを得た。paranormalに関しても同様の結果を得た。algebraically(p, k)-quasihyponormalに関しては棚橋との共同研究である。 2.class A(s, t)、(p, k)-quasihyponormalに関するフグレデ・パットナム定理 (内容)class A(s, t)または(p, k)-quasihyponormalに属する2つの作用素について、それぞれの核空間が、共にreducing subspaceである場合、この2つの作用素が(F-P)pairであること、つまり、この2つの作用素とその任意のquasiaffinityに関して常に、フグレデ・パットナム定理が成立することを示した。algebraically(p, k)-quasihyponormalに関しても同様の結果を得た。これらは棚橋との共同研究である。 3.p-quasihyponormal、class Aに関するパットナム型不等式 (内容)作用素の自己交換子(または、この一般化にあたる作用素)のノルムは、その作用素の非正規性を表す量と考えることが出来る。このノルムをスペクトラムの2次元ルベーグ測度で評価する不等式(パットナム型不等式)をp-quasihyponormal、class Aそれぞれで得た。さらに、ある種の作用素変換のquasinormalityと元の作用素のquasinormalityに関する幾つかの考察を行った。class Aについては棚橋との共同研究である。
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