2004 Fiscal Year Annual Research Report
可視赤外線精密モニター観測による活動銀河核のダストトーラスの研究
Project/Area Number |
16740106
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
峰崎 岳夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (60292835)
|
Keywords | 活動銀河核 / 時間変動 / 宇宙塵 / 赤外線 |
Research Abstract |
近傍セイファート銀河NGC5548について3シーズンにわたる可視から近赤外線までの多波長の変光のデータを解析し、複数の増減光機会から可視変光に対する赤外変光の遅延時間を高精度で測定した(Suganuma et al.2004 ApJ,609,L5)。この天体は過去に広幅輝線の変光モニター観測もあることからダストトーラス反響探査法を適用するのに好適な一天体であり今後も継続して観測を行なう予定である。 その他の近傍セイファート銀河についても観測と解析を進めた。多数の近傍セイファート銀河において可視および赤外線で明らかな変光現象が捕えられるとともに、いくつかの天体については複数シーズンにおいて複数の増減光機会が観測されている。さらに新たなモニター観測天体として近傍セイファート銀河NGC4593およびNGC3516を追加した。 本研究で使用しているMAGNUM望遠鏡は1ヶ月以上の完全無人自動観測を定常的に行なうにいたった。しかし消耗品交換や老朽化対策などのためやはり定期的なメンテナンスが必要となっている。また本年度は故障していたZバンド(Yバンドともいう)フィルタを新しいものに交換した。これはダストトーラスによる熱放射の影響を受けない最も長い波長帯にあたり、スペクトルフィットによるダストトーラス熱放射の取りだしのために重要な波長となっている。
|
Research Products
(3 results)