2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高光度赤外線銀河中に埋もれた活動銀河核の探査-ダストに隠された銀河形成の解明-
Project/Area Number |
16740117
|
Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
今西 昌俊 国立天文台, 光赤外研究部, 主任研究員 (00311176)
|
Keywords | 天文学 / 超高光度赤外線銀河 / 赤外線観測 / ミリ波観測 / すばる望遠鏡 / 野辺山干渉計 / スピッツァー赤外線天文衛星 |
Research Abstract |
1.すばる望遠鏡を用いた、超高光度赤外線銀河の赤外線3-4ミクロン分光観測を系統的に行い、スペクトルの形から、塵に隠されて理解するのが困難なエネルギー源が、星生成活動なのか、あるいは、超巨大ブラックホールに支配されたAGN活動なのかを、系統的に調べた。成果を査読論文としてまとめた(次ページの論文1,2)。本研究は、すばる望遠鏡によるWebリリースも行い(2006年2月15日)、日本経済新聞、産経新聞に成果が掲載された。 2.野辺山ミリ波干渉計を用いた、超高光度赤外線銀河の中心核の観測を行い、ミリ波に観測される異なる分子輝線の強度比から、塵に隠されたエネルギー源の正体を調べ、赤外線観測の結果と比較した。成果を査読論文としてまとめた(次ページの論文3)。 3.国際学会で、これらの成果の公表を積極的に行った(8月の中国雲南省麗江、10月のスウェーデン イエーテボリ市、11月の米国カリフォルニア州パサデナ)。同時に、外国の大学を訪問し、談話会を行った(10月のドイツ マックスプランク天体物理学研究所、11月の米国 カリフォルニア大学サンタバーバラ校、コーネル大学)。 4.日本の天文学会(秋季年会 北海道、春季年会 和歌山)、及び、研究会にて、これらの成果発表を積極的に行った。具体的には、4月のASTRO-F会議、7月のALMA会議、8月、12月のすばる会議、12月のSPICA会議である。これらに加えて、東京大学理学部天文センター(9月)、野辺山宇宙電波観測所(2月)にて談話会も実施し、成果の普及に努めた。天文月報にも記事を執筆した。 5.日本の赤外線天文衛星ASTRO-Fを用いた、やや遠方の超高光度赤外線銀河の観測提案が正式に認められたため、最終観測計画を策定した。 6.米国の赤外線天文衛生Spitzerの観測データを解析し、すばる望遠鏡のデータを組み合わせることにより、超高光度赤外線銀河の塵に隠されたエネルギー源の正体に対して、より強い制限を付ける研究を行った。
|
Research Products
(4 results)