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2004 Fiscal Year Annual Research Report

次世代チェレンコフ望遠鏡用光学系の開発

Research Project

Project/Area Number 16740131
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

河内 明子  東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (70332591)

Keywordsガンマ線天文学 / チェレンコフ望遠鏡
Research Abstract

より大面積となることが予想される、新世代のチェレンコフ望遠鏡の主鏡の素材の候補としては軽量かつ安価であることが第一条件となる。今年度は金属を素材候補と考え、業者をいくつか選定し、試作を行った。結像性能の要請とは別に、チェレンコフ望遠鏡では光量が感度に直接効いてくるため、高い反射率が必要である。しかも大気減光後のチェレンコフ光のスペクトルに対応して短い波長域までカバーする必要がある。金属の種類はアルミとしたが、コストは反射率を高める磨き加工の程度でほぼ決まる。形状の削り出し加工と表面の磨き加工のバランスで反射率がどれだけ変わるか、業者と検討しながら、反射率を調べるための試作品を作った。この結果を用い、来年度は約1メーターサイズの鏡を試作し、結像性能を調べるべく、検討中である。また、望遠鏡は野外に設置されるため、耐候性のあるコーティング付き鏡の試作品を準備した。現地の条件で経年変化を調べる予定である。
現在稼働している望遠鏡を使って、望遠鏡光学性能(反射率、結像)をモニターするための装置開発も行った。焦点面においたフォトダイオード検出器で光量を直接測定できる測定システムを準備し、現地で初めてデータを取ることに成功した。一方、別のアプローチとして、冷却CCD装置を用いて星の像を撮り、反射率を調べる測定を計画した。短い波長まで高い量子効率を備えたCCD装置を購入し、チェレンコフ光のスペクトル分布から重要になるUバンドまでの反射率測定に使用する。Bバンド領域での反射率測定は現地で成功し、複数望遠鏡の反射率を相対的に評価できるようになった。これらの開発/測定は大学院生と共同で行われ、物理学会で発表される予定である。
これまでの望遠鏡データを用いて、銀河近くのX線連星系PSRB1259$-$63についての観測結果をまとめた。この連星系は電波パルサーが主系列Be星と極端に偏った3年ほどの周期の楕円軌道を形成しており、Be星のディスク/星風とパルサー風の相互作用が周期位相で変動する、興味深い天体である。我々の観測は周期位相にして最大放射が予想される時期の物ではなかったが、高エネルギーγ線の放射に対して有意義な上限値を得ることができ、新しく開発した計算モデルと共に雑誌論文として発表した。

  • Research Products

    (2 results)

All 2005 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Detection of Gamma-Rays around 1 TeV from RX J0852.0-4622 by CANGAROO-II2005

    • Author(s)
      Katagiri et al.
    • Journal Title

      Astrophysics Journal Letters 619

      Pages: L163-L165

  • [Journal Article] A Search for TeV Gamma-ray emission from the PSR1259-63/SS2883 Binray System with the CANGAROO-II 10-m Telescope2004

    • Author(s)
      A.Kawachi et al.
    • Journal Title

      Astrophysical Journal 607

      Pages: 949-958

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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