2005 Fiscal Year Annual Research Report
HERMES反跳粒子検出器を用いた一般化されたパートン分布関数の精密測定
Project/Area Number |
16740135
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮地 義之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50334511)
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Keywords | HERMES / 核子構造 / 陽子スピンの問題 / クォーク分布関数 / 一般化されたパートン分布 / 反跳粒子測定 / Hard Exclusive過程 / Deeply Virtual Compton Scattering |
Research Abstract |
平成17月4年〜12月 反跳粒子検出器の建設および設置準備がすすめられた。検出器の各モジュールのテストが完了し、実験エリアに併設されたテストエリアで検出器のくみ上げ、宇宙線等による測定テストがすすめられた。HERMESデーター収集システムへの統合に必要なソフトウェア等の開発が行なわれた。 この期間は横偏極標的を利用した偏極深非弾性散乱実験も平行して行なわれた。横偏極標的による実験では主に核子のクォークトランスバーシティーおよびSivers分布関数の測定を目指している。特にSivers分布関数は核子内部でのクォークの軌道角運動量に関連する。反跳粒子検出器による実験の目的は一般化されたパートン分布関数の精密測定であり、そこからクォーク軌道角運動量についての知見も得られる。多角的に核子構造を研究する上で横偏極標的による実験は重要となっている。 平成18年1月〜3月 反跳粒子検出器の設置が1月から開始された。おおよそ1ヶ月をかけ設置が完了し、測定テストが行なわれた。2月中頃からはHERA加速器からビームが入射され、平成18年3月現在、ビームテストが進められている。HERMESデーター収集システムへの統合もすすめられ、平成18年度には物理データーの収集が開始される予定である。
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